「大学の先生って、休みが長いんですね~」とよく言われる。

そうはいっても、自分が学生のときに比べると夏休み(夏期休暇)は格段に短くなっている。大体、8月初旬まで定期試験があって、採点やらなんやらで、お盆前までバタバタしている。

それでも、私も娘からも「パパ、お仕事は?」と言われたりもする。

9月中旬まで夏期休暇、なんて職業はやはり少ないだろう。

こういう状態なので、「夏休みって、大学の先生は何しているんですか?」と聞かれることがときどきある。

大学の教員の中には、夏期休暇を利用して海外に視察・調査に出かけたりする先生もいるだろう。

しかし、社会福祉系の教員にとって夏期休暇とは「実習巡回の夏」なのである。現任校では、実習はお盆前後から始まることが多い。

もちろん、ほとんどの学生は無事に実習をこなしている。しかし、中にはどうしても心配な学生がいるし、実習前の生活態度から「やっぱり引き取りにいくことになっちゃったよ」と残念な結果に終わる学生もいる。

現任校ではそうでもないが、前任校では1週間家に帰れず、「地方巡回の旅」を続けたこともあった。熱中症でフラフラになりながら、キャリーバッグをもって高速バスや特急列車で移動していく旅である。

実習に出している以上、気が抜けない日が続くのである。

携帯は常に電源Onだし、夜中の1時過ぎに「先生、実習記録が書けないのです。何を書いたらいいですか?」と聞いてくる学生や、電話に出た途端に「せんせー、せんせー。もう実習いやだよ!」と泣き出す学生…。

しかし一方で、この時期でないとできないこともある。それは、「論文を書く」というお仕事である。

普段は授業準備などに追われているので、ゆっくりと資料を読み、論文の構想をまとめ、 パソコンに向かって 書いては消し、書いては消し、という作業が続く。それでも、深夜家人が寝静まった後に、ゆっくり物ごとを考えられるのは、この時期ならではの至福の時間なのである。

その他にも、大学本体のお仕事があったりと、意外と休めるようで、休めないのが夏期休暇である。今年も、こうして夏期休暇が間もなく終わる。

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本日、「福祉入門」のメインイベントである、発表会を行いました。

学生とも相談をして、今回の発表会には学長にもお越しいただくことにしました。

学生が、今回のマップ作成で得たことを地域に持ち帰り、自分が住んでいる地域でバリアフリー状況を

作り上げようとしていったとき、誰に働きかければ最も効果的・効率的であるか…。

当然、自分が住んでいる市区町村の首長なわけです。

同じことが、大学でもいえるわけで…。

学長をお招きすれば、「すぐできること」「検討し、いずれ着手できること」「お金を貯めてやらなければならないこと」

と分けて検討していただけるはず。

大成功でした!!!

すみません、タイムキーパーをしていたので、写真はなしです…。

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今年の「福祉入門」も、発表に向けてパネル作成に移ってきました。

今週を含めて全3回で完成させていきます。

早速、「先生、失敗しちゃいました!模造紙ください!」と

言ってくるグループ(だから、最初から「マッキー」で書く

なって言っているのに)、「写真あった方がいいですよね。

撮ってきます」(その方が説得力があるよね)と再度出かけてくるグループ...。

さまざまです!が、どの学生もいい顔をして取り組んでいます。

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 今年は、1年生の「教養ゼミ」を担当する年である。

 今年から、教養ゼミは経済学部の学生と福祉情報学部の学生の

混合クラスとなっていて、経済学部の学生に出会えるいい機会だと考えて

いた。

 教養ゼミは、高校と大学の連結授業の一つ で、たくさんの教員が担当

しているので、共通シラバスを用いて行う ことが前年度から決められて

いた。

 その中でも、特に前期は「文章の書き方」指導を丁寧に行っていこう

と合意があった。レポートは経済学部、福祉情報学部関係なく出される

ものだからである。

 私のゼミでは、小論文の書き方(句読点を打つこと、段落分けをする

こと、先頭文字は一字下げること)から始め、特に論文の引用の仕方、

他者の意見と自分の意見とを混同させない指導を念入りに行った。

(今日では、インターネットからのコピー・ペーストでレポートとして仕上

げてしまおうという姿勢が目立つため)次に実際ゼミ担当学生に テーマを

与えて小論文を書かせようとした。

 だが、ビックリである!期日までに提出した学生は12人中2人、期日を

指定した日の、次の日の授業に出てきたのが12人中5人。

出席した学生に伝えても仕方のない ことだが、久しぶりに感情を交えて

怒ってしまった。

 経済学部の学生が大半で、高校のときスポーツをしていて、そのまま

大学で部活動を行っている学生が中心のゼミである。確かに、高校のとき

スポーツ中心の生活で、勉強などほとんどしなかったかもしれない。

 だが、大学とは学ぶ場所である。スポーツを行うにも、学力がある程度

保証されていて、それで初めて大会に出たり選手として登録されたりする

時代である。

 次のレポート期日は火曜日(6月4日)。全員が少なくとも一回めの

レポート提出がなされるのかどうか、楽しみである。

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福祉情報学部一年生を対象とした「福祉入門」では、

今年度学内バリアフリーマップを作成することにしました。

「大学なんだから建物は頑丈のはずでしょ?」「車いすユーザーでも、

安心して過ごせるようになっているのじゃないの?」と思われがちですが、

意外と盲点があるのです。この盲点を探して、学生目線でバリアフリーマップを

作っていこう、というのが今年の「福祉入門」の主旨です。

昨日(5月30日)から授業中数回にわたり、調査を行います。

バリアフリーマップを作り、それを発表するという体験は、学生が自分たちが

住んでいる地域に戻っていったとき、自分たちの住む地域でどのような「バリ

ア」があるのか、それをどこに訴えていったら解決(バリアフリー)に結びつけ

ていけるのか、という基礎となる体験なのです。

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